みらひらナビ編集長いとうのコラム「それぞれが自由に演奏するストーンズみたいに」

更新日:2021年6月4日

 ギタリストの木越省吾さんから、ロックつながりでバトンを受けました。

 私が中学生の時から大好きなローリング・ストーンズのことを書いてみます。とはいっても、音楽のことじゃないです。

2019年ストーンズ展にて撮影

ミック・ジャガーは独裁者じゃない


 ストーンズといえば、もうすぐ結成60年になる、伝説のロックバンド。あまりにも有名だから、だれでも知っていると思う。


 ボーカルでリーダーのミック・ジャガーは、今年78歳になるおじいちゃん。ひ孫までいる。

 自分の一番下の子どもが、ひ孫より若いという信じられないスーパーじいさんでもある。


 ミックさんはリーダーだけど、独裁者ではない。バンドのビジネス面では、バリバリのリーダーだけど。


 音楽では、他の人たちと一緒にやっている。けっして「俺がやりたい曲をやれ」という押しつけはしない。

 長年聴いたり見たりしているから、それは分かる。


 ギタリストのキース・リチャーズ、ドラムのチャーリー・ワッツ、ギタリストのロン・ウッドと一緒に音楽作りをしている。

 特に、キースと一緒に曲を作ることが多い。そのため、意見が合わずにぶつかることも多かった。80年代後半には大げんかとなって、あわや解散しそうになった。

 今では、それなりに仲良くやっている。

 キースは、こんなことも言っている。


「ミックと俺は、ぶつかることもあるけど、そういう摩擦がいいものを生み出してきた。貝の中の小石が、真珠になるみたいなもんだな」


2014年、東京ドームのライブを堪能。

個性が作り出すもの


 ストーンズはメンバーひとりずつが個性的で、「俺は好きなようにやるよ」みたいな雰囲気で演奏する。

 それでいて唯一無二のストーンズ・サウンドを作り出していく。


 ライブを何度も見たけれど、統率のとれた演奏、というよりも自由奔放な音楽。


 きちきちと決められたことをバシッと演奏する音楽ではない。そういう意味では、ブルースやジャズに近いと思う。


 きっと、そんなところが、子どものときも感覚的に肌に合ったのだろう。


 上から押しつけられない自由な感じ。ゆるくて、聴いているだけで自由な空間を楽しんでる気分になる。


 ふと考えてみた。

 会社やいろんな団体も、それぞれが個性を活かして自由にやりながら、ひとつのものを作れたらいいのに。


 とっても難しいことだとは思うけど。そうすればストーンズみたいに、時代の荒波にも負けない強い組織になるのかも。



ストーンズを聴きながら、そんなことを考えた。



ストーンズは、私の人生のBGMみたいな感じ。


行き詰まったときに聴く曲は、

「You can't always get what you want.」(邦題は「無情の世界」)


「いつも欲しいものが手に入るわけじゃない。でも、なんかトライしてみたら、手に入るかもしれないよ」と歌うミックさんの声にいつも励まされてる。

2014年、東京ドーム。来日公演会場

いとう啓子


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