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【マレーシアの大学に通う大学生のコラム】コロナ禍でも変わらないもの

Soカフェ会員で書籍「小春のあしあと」の作者、長江春子さんのお知り合いの笑璃さんがコラムを書いてくれました。


笑璃さんは、長江さんが企画・運営している多言語・多文化交流パフォーマンス合宿(主催:公益財団法人国際文化フォーラム)の体験者。

このパフォーマンス合宿をきっかけに、海外の大学への留学を決めたそうです。


コロナ禍のため、オンラインでマレーシアの大学に通う笑璃さんが遭遇した異文化体験とは?

 


マレーシア

ありのままを受け入れてくれる環境に出会う


Selamat tetang!! こんにちは


私は、10月から、マレーシアの国立大学に通っています。

残念ながら、コロナ禍で渡航することはできず、日本からオンラインで通って?います。

きっと、このような状況は、後にも先にも今だけのはず。(と願いたい)

なので、コロナ禍の海外大学留学の現状を少し、シェアできたらと思っています。


本題に入る前に少し、なぜ、海外大学進学を選んだのかについてお話をしたいと思います。

私が、国際というものに興味を抱いたのは、高校1年生の3月、多言語・多文化交流「パフォーマンス合宿」(国際文化フォーラム主催)でした。


さまざまなバックグラウンドを持ち、誰一人として同じではない。みんな違ってみんないい。国籍や、性別でカテゴライズされず、一人ひとりをありのままで受け入れてくれる環境に初めて出会いました。


そして、2年生のクラスに合宿の参加者(多文化バックグラウンド)がいました。ともに生活をする中で、さまざまな問題点を発見し、それを変えたいと思うようになりました。


日本の大学では、まだまだ多文化共生はマイナーな学問。ならば、多民族国家に行ってみて学ぼうと思い、マレーシアの大学で国際関係学を学んでいます。

マレーシアの首都クアラルンプールの市街地。真ん中は、有名なペトロナスツインタワー
イメージ:マレーシアの首都クアラルンプールの市街地。真ん中は、有名なペトロナスツインタワー

宗教と密接


さあ、本題に入りましょう。留学にはカルチャーショックがつきものですが、それはオンラインでも健在です。

毎日、驚き、発見の連続です。


一番驚いたのは、宗教に関することです。


日本に住んでいると宗教はどこか遠い存在のように感じますのね?

お正月を祝い、お盆で祖先を迎えたり、ハロウィーンで仮装したり、クリスマスを祝い…

固定の宗教はなく、さまざまな宗教や、文化とともに生きている人が多いと思います。


しかし、マレーシアでは、個人情報の記入欄に“宗教”という項目があります。生年月日と同様に扱われているのです。選択肢には、マレーシアの国教のイスラム教や、そのほかの世界三大宗教のキリスト教、仏教などもあります。(もちろん、その他という項目もあるので、必ずしも特定の宗教を信仰しないといけないというわけではないので、ご安心を)


そして、入学式などの式典では祈祷の時間があります。

このように、宗教と、日常生活がとても密接なことに驚きました。


多言語の授業


その次に驚いたのは、バイリンガル授業です。

皆さんは、マレーシアの公用語をご存じですか?

公用語は、マレー語(BAHASA MALAYU)、ですが、多民族国家のため、マレー語、中国語、英語などさまざまな言語が話されています。ですが、仕事や授業などでは英語が使用されています。


とはいえ、英語のレベルも生徒によってさまざまなため、多くの授業では、英語とマレー語を交互に話します。また、英語の表現もシンプルなので、英語が苦手な私には本当にありがたいです。(留学したいけど、英語に苦手意識がある人にお勧め!!)

クアラルンプール駅
イメージ:クアラルンプール駅

トラブルから分かったことは


カルチャーショックではないのですが、実は困ったことが…


それは、システムトラブルです。コロナ禍のため、入学手続き、授業料の支払い、授業の履修登録など、すべてのことをインターネット上で行います。

しかし、システムが脆弱なんです。入学手続きでは、1ページ目からシステムエラー、復旧までに2日かかったり、クレジットカードでの入金ができなかったりというトラブルに見舞われました。


また、履修登録では仮登録から本登録に行くまでにサーバーダウンし、2日かかるなど、とにかくシステムが弱いんです。


ただ、この出来事のおかげ、たくさんのマレーシアの方々の優しさに触れたのです。


入学手続きの時は、現地のエージェントの方が夜遅くまで登録に付き合ってくれたり、『履修登録できない』とSNSで発信したら同学部の多くの人が連絡をしてくれたり。


自分だけでは解決できないからと、教授に聞いてくれるなど、手取り足取り支えてくれました。そのおかげで、なんの問題もなく?授業を受けられています。


正直、不安が全くないかと聞かれたら、まだまだ不安です。でも、こんな優しい人たちがたくさんいるので、きっと大丈夫という確信があります。


(文・笑璃)


(注:写真はイメージです。コラムの内容と、特に関係ありません。みらひらナビ編集部)

 

多言語、多文化パフォーマンス合宿

多言語・多文化交流パフォーマンス合宿

2022年春プログラム(オンライン第5回)参加者募集中!


笑璃さんが留学へのきっかけをつかんだパフォーマンス合宿。来年の春プログラムの参加者募集中です。


オンラインで、多様な高校生たちが言葉や身体を使って表現しながら、交流するプログラム。内容についてのオンライン説明会もあります。


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